雨に泣く

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俺は全速力で走っていた。 さくら、どこにいる。さくら、助けてくれ!もうあいつにはお前しか居ないっ。 「ナツ!! 見つけた!」 さくらも俺を探していたようで俺を見るなり駆け寄ってきた。 俺はさくらのズボンの裾を思いっきり咥えて引っ張った。 「え? な……なに??」 「ニャウニャウウニャーニャーーー!」 必死で叫んだ。 「もしかして、春樹に何かあったの?」 「ニャニャウニャニャーーー!」 只ならぬ様子に何か察したようで、さくらは走り出した。 「ナツ! 案内してっ!」
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