腐男子の目覚め

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「おい!さっきの覚えてる?俺がコンビニでぶつかった奴ら! そこに居たんだけどさ、なんか…わざわざ並んで座ってんだけど?変じゃね?」 「やっぱり…試合中からあやしいと思ってたの。」 三島の目の色が変わった。間違いなく変わったのを俺は見逃さなかった。 「あやしいって?何が?」 「鉄平はBLって知ってる?」 「何だ?それ?」 「男同士の恋愛。ボーイズラブ。みんな隠してるけど、結構いるのよ。BL好きの腐女子」 この後俺は三島からBLについてのレクチャーを受けた。 受け、攻めから始まり、腐女子、腐男子の生態。 挙げ句、例の二人に対しての三島の妄想まで聞かされ、やっとわかった。 昼間の試合中に感じた、妙な甘酸っぱさの正体。 それが、萌えるって事なのか。 どうやらあの瞬間、俺達は同じモノを見ていて、コースケとカナメを ひとつのCPと認識していたのだ。 「あれ見て、キュンとするとか…俺って腐男子なのか?」 「知らないわよ。自分でそう思うならそうなんじゃないの?」 あれだけ語っておいて、それかよ! それでも「まずは見てみたら良いんじゃない?」…と言ってその辺のマンガや小説を貸してもらう事になった。
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