第15話

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「言えばいいのに。別れたくないって」  久しぶりに私の部屋に遊びにきてくれた真紀がコーヒーをいれたマグをとん、とテーブルに置いて私をじっとみた。 「そうかもしれないけど……」  そういってちょっと笑うと、真紀は大きく息をついた。 「山元さんの邪魔したくないってわかるけど、私は言うべきだと思うよ?」 「私も、もしかしたら留学するかもしれないし」  そういう私に、真紀は首を振った。 「それにしても、だよ。もし試験に受かったとしても、亮輔くんとだったら別れなかったよ、たぶん。亮輔くんは本当に瑤子のこと、好きだったから。そんな亮輔くんと別れてまで山元さんとつきあったのに、期間限定の恋人、なんてなんかおかしくない?」    真紀はため息をついた。
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