734人が本棚に入れています
本棚に追加
激しく私のことを求めているとわかる貪欲な瞳で、冷静に丹念に指や唇で甘く焦らされいく。私は狂いそうになっていた。
「龍、もうダメ」
「なにが?」
掠れた声で龍が答える。ほとんど無表情なのに、指の動きは止まるどころか、どこまでも私を挑発してくる。
「じゃあ言って。俺が欲しいって」
熱に浮かされたように無意識に口を開く。
「龍が、欲しい」
掠れた声しかでなかった。それでも龍が笑みをもらす。とても嬉しそうに。その表情にいとおしさが増す。余計に彼が欲しくて仕方なくなる。
最初のコメントを投稿しよう!