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「さっき龍と何話してたの?」
駅に向ってあるきだしてから。隣を歩いている真紀にそういうと、真紀はちょっと立ち止まったあと、いきなり笑いだした。
「ま、真紀? どうしたの?」
「山元さん、本当に瑤子がスキなんだね。ちょっとホッとした」
「え? どうして?」
まだ状況がよくわかっていなかった私は困惑しながら真紀の横顔を見つめた。
「山元さんとさっき話してみて印象変わったよ。確かに誠実な人なのかもしれないね。パッと見クール系イケメンなのに、瑤子に関しては全然クールじゃないんだもん。瑤子のこと、本当に好きなんですねって言ったら照れちゃって。めちゃくちゃかわいいって思っちゃった」
そんなことを言われて私まで頬が熱くなってくる。真紀は楽しげに笑った。
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