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「じゃあいいっ!(ブチッ(電話を切る音))」
家に実家が来る。もうそれは親という個人ではなく、概念になっている。
「社会じゃやっていけないよ」
推理作家協会に入れてもこれか。
「一人前の大人としては認められないよ」
賞2つもらい、商業著書13冊出しててもこれか。
「好きでやってることは努力に入らないんだからな!」
きっとそうなんだろう。何かを好きになることをやめるしかない。できないけれど。
思うところはたくさんある。
でも、無価値な私に何も言う資格はないのも知っている。
ただ、生きているのが辛い。
もうこういう言葉が一つ一つ、身体に染みついて一人でいても私を傷つけ続ける。
「親子の話だからしかたないじゃないの。いちいち気にするな」
仕方ないんだろう。うん。気にする私が悪いのだ。
だから、私も仕方のない生き方をしているのだろう。仕方ない。
親の言う「世の中」がさっぱりわからない。
「どんなに苦しいときでも子供のために寝ないでがんばるんだ親は」
そうやって親がノイローゼになって苦しんでるのは私の知ってる異世界の話なんだろう。
「ネコは最後まで面倒見るんだ。なにがあっても」
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