建国、そして

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早急に陣容を整えた国王は、王子を連れ自慢の最新型ゴーレムと共に目的地に向かった。 残して行き、帝国の間者に拐われるのを恐れたのだった。 思いの外早く到着した王国軍は、陣を整え後続の部隊が到着するのを待つ。 国王と王子はゴーレムを森の中に座らせ陣幕に入り、夜を明かした。 翌日、ウッドホース級輸送用ゴーレムに載せられたゴーレム部隊と人員が到着した。 歩兵部隊は到着していないが、帝国の兵を退けるには十分だと国王は勝利を確信する。 しかし、帝国は王国の一歩先を行っていた。 王国のゴーレム技術を参考に、独自に製作した戦闘用ゴーレム。その一部隊が偵察として先行していた。 「ふむ、王国軍は着陣したようだな。新型のゴーレムも見える」 離れた場所から偵察していた指揮官は、任務が完了したので退こうとしていた。 しかし、配下のゴーレムニ基が好機と見て襲撃をかけた。 油断していた王国軍は混乱に陥り、自慢のゴーレムは操縦者が乗る前に撃破され、国王は行方が分からなくなった。 父親とはぐれた王子は、混乱の中無意識に拾った本を持ち逃げ惑う。
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