全て終わった日の、後。

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「増え過ぎた人口を調整する為、少子化対策タイプの少年少女ロイドを破棄(はき)する」  政府が正式にそう発表を出し、道には“ロイド狩り”と呼ばれる人間が闊歩(かっぽ)する様になった。否、人間だけではない。その中にはアンドロイドも居ただろう。  アンドロイドの種類は多岐に渡り、今や彼等によって便利な生活を送れている人間に“全て”を手放すのは出来なかったというだけの事。そして口減らしに選ばれたのが、あくまで“少”子化対策の為に作られた少年少女ロイドであったという話。  成る程、人口が増え過ぎたのであれば、人口が少ない事に対する策として生み出されたモノが最初に破棄されるのは不自然ではない。  また、少年少女の格好であれば人の身であっても捻じ伏せられると思ったのだろう。事実、勿論(もちろん)同世代の人間と比較すれば上回る力を持ってはいるが、アンドロイドにしては此のタイプのロイド達は力がない。おそらく人間の子供らしさを表す為だったのだろうが、こうなってから思うと“口減らしの際の抵抗”さえ想定していたかの様に感じられてしまう。  そんな例え話はさておき、不要になった策から撤回するという面でも、弱い部分から叩くという面でも、政府の発表に不自然さはない。否、(むし)ろ自然でさえあった。  しかし其れもあくまで人間側の理由。  身勝手に生み出され、不条理に破棄される。  少年少女ロイド側からすれば、納得出来るものではない。
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