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せっかくなら銭湯にも行こう。
テレビの地方ニュースを眺めながら、そんな段取りも決めた。
外に出かける英気を十分に養うと、着替えを詰めたビニールバックを片手に玄関口に向かった。
扉を開けるとみぞれまじりの強風が出迎え、おれの眼鏡が一気に凍りつく。
寒さに辟易した光はおれの服の裾を引っ張った。
「行きたくねぇ」
「おれの料理でもいいけど、保証はできない」
おれは光のしかめっ面を横目に見ながら、もう戻れないように部屋の扉の鍵を締めた。
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