正反対な彼女

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「あら……?なんだか、眠く……?」 私はそう言って倒れ、口元に用意してたティシュを持ってくるとスープを吐いて丸めて捨てた。あとは寝た振りするだけよ。 「まさかこんなにはやく効くとはな……。おい」 「はい」 聞こえてきたのはウェイターの声ね。当たり前だけど、このふたりはグルみたい。 どちらか分からないけど私を抱えたわ。しばらくしてひんやりしだしたの、きっと外に出たのね。 今度は少し固いところに寝かされた、車の後部座席かしら? ドアの閉まる音とエンジン音が聞こえてきたの、私はうっすらと目を開けたわ。 「大丈夫、寝てるし……」 マネーボーイはどうやらこういうことをするのは初めてみたいね。さやかみたいなのを選ぶところは褒めてあげるわ。初めてにしては悪くないチョイスよ。 でもさやかを選んだのが運の尽きね。
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