第4章 真実

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胸の奥がズキッとなった。 私以外の女の人にも……同じような言葉を? 「でもね。勇介は結局、私から離れられないのよ。分かる?」 胸の痛みが激しくなって、私はもうその場にいられなくなった。 勇介さんから貰った100万円の札束を置いて、荷物を持って、彼の家を飛び出した。 - 特定の人は作らないって、有名でね - 嘘つき。 勇介さんの嘘つき。 いるじゃない、特定の人が。 作ろうとしているじゃない、特定の人を。 何が、恋愛に興味がないなの? そう言って、いろんな女性を巻き込んでいるだけじゃない! 知らない間に、泣いていた。 胸の痛みを、全て押し流すように。
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