第4章 真実

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気づいたら、泰介のいる病院に着いていた。 「姉ちゃん。どうしたの?急に。」 頭に包帯を巻いて、一命を取り戻した泰介。 時々、腕が震えるって言っていたけれど、それぐらいの後遺症でよかった。 「……お姉ちゃんね。何だか、疲れちゃって。」 私は、泰介のベッドに上半身を放り投げた。 「姉ちゃん。頑張り過ぎたんだよ。」 「うん。」 「これからは、俺がいっぱい勉強して、姉ちゃんを楽させてやるから。」 「……うん。」 また涙が零れてきた。 勇介さんの元を離れて、お母さんとも決別してきて、何もかも失ったなんて、どうして思ったんだろう。 私には、泰介がいるじゃない。
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