第4章 真実

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勇介さんの家に泊るようになって一週間。 勇介さんは、私の目の前に札束を一つ置いた。 「100万ある。これで、一週間契約できないかな。」 私は、目を丸くして驚いた。 「いえ、金額が高すぎます。確か一晩、10万円だったと思います。」 「じゃあ、10日分って事でいいかな。」 目の前で笑顔になっている勇介さんを見て、しまったと思った。 最初から、そのつもりだったんだ。 「……ズルいです。そんな事言われたら、断れないじゃないですか。」 「よかった。」 勇介さんは、知っているんだろうか。 本当に断れないのは、勇介さんを好きだからと言う事を。 「今日は仕事、休みなんだろう?家でゆっくりしていて。」
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