手紙

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 そのアルファリアさんから、同居のお誘いを受けました。これまで、無理を言って住み込みにしてもらっていたので、とてもありがたい申し出でした。でも、同居するってことは、友達付き合いと違って、いろいろな責任を持ったり、迷惑をかけることになるし。  だから、ボクが家出をして、両親の許可なくここで暮らしていることや、ずっと連絡してないことを正直に打ち明けて、断ろうとしました。そうしたら、アルファリアさんは、それでも同居してもかまわないと言ってくれました。ただ、一つだけ条件を出して。  それは・・・・・・』 「書けた?」  荷物の整理の手を止めて、アルファリアさんが覗き込んでくる。 「もうちょっとですけど・・・・・・。」  ボクは何となく、読まれるのが恥ずかしくて、ちょっと隠しながら答えた。 「簡単にでいいんだよ?」  ボクが隠そうとしているのに気付いたのか、それ以上見ようとせずに、それだけ言って荷物の整理に手を戻す。ボクは、手紙の続きを書き始めた。
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