プロローグ3 幼女と勇者。

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「ごめん…わからない…」 頭を痛そうに抑え俯く俺に、慌てた様子で更に追撃する様な事を言った。 「んとね?んーとね? 近くに大きなお寺があるの!」 お…てら?!! テラ ドラゴン族龍人 容姿は顔がドラゴン、体が人間。 口から波動を放ち、その一撃は山をも吹き飛ばす。 だが、温厚な性格で滅多に暴れることはない。 だが一度暴れたら魔王ですら手がつけられないとされる龍魔族。 「近くに…テラがいるのかい? し…しかも大きいの?」 「うん!大きいの!!! 今年もママと一緒にお寺にお金投げてきたよー」 クッ!?クレイジィィィィ!!! なんだ!?この子は… いや!ニホンという王国は何しちゃってんの!! 「あは…あははは… なやちゃん。テラ…怒ってなかった?」 「怒ってないよー。 ニコニコしながら手を合わせてたぁー。」 !!? 一体この子の国はどんな国なんだ。 ドMのテラなのか?!いや、それ以前に… 考えれば考えるほど、逆になやが不憫に思えてきた。 そんなクレイジーな国の教育でこの子がまともに育つわけがない。 なら、俺がなんとかしてやらねば… 「………。 なやちゃん。 しばらく一緒に暮らさないか?」
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