プロローグ2魔王討伐。

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そして、悲しみに暮れたアドラースは、魔王となり、再び国へ戦線布告を出す。 今度は仲間の救出目的ではなく、全てを滅ぼす為。 闇を纏い、魔界の住人を引き連れ、裏切った国を滅ぼすと次は、世界を滅ぼし再構築することを目的とした人と魔物による戦い。 これが、魔王戦線の経緯。 そして、現勇者の俺と騎士ランディは、滅んだ国の生き残りであり、アドラースは2人にとって、尊敬していた兄貴分。 亡くしたくない人の一人だ。 「もう、やめてくれよー! アドラースさん!」 「それはできぬ! もう…手遅れなのだ。 さぁ!こい!!ユグルト!! 貴様が今の勇者なのだろう? 我を止めてみせよ!!」 だが何を言っても、もう届く事がない。 俺は、絶望の最中、回復魔法をかけるシエルの手を離しゆっくりと立ち上がり、再び聖剣を構えた。 「わかったよ。アドラースさん… もう大丈夫だ。ありがとうシエル。」 「ユグルト… わかったわ!援護します!」 俺の背後で、シエルが詠唱を始める。 「赤龍の王よ! 地を焼き、空を赤く染め、焼き払う力を我に!」 「行こう!ランディ!!」 「おう!」 俺とランディは、再び魔王に向かい走り出した。
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