忘れられないクリスマスを君に。

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*** 家に帰るなり、パンプスを脱ぎ散らし、買ったケーキもバッグも玄関に置きっぱなし、電気も付けないでスーツのままソファにダイブする。 あと3時間ほどしたら、今年のクリスマスも終わりを告げる。 3度目の1人ぼっちのクリスマス。 『もしかしたら朔夜から連絡が来るかもしれない』 そんな淡い思いも、3度目にして消え去っていた。 ――何より、付き合っているかどうかも分からなくなってきてもいた。 全く連絡がないわけではないけど、指で数えられるほど。 デートだって殆どしていないに近い。 「…何、やってるんだろ、私…」
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