忘れられないクリスマスを君に。

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好きと言われることをずっと望んでいたはずなのに、嘘だと思ってしまう私がいた。 何かの間違いなんじゃないかって。 あまりにも吃驚して、さっきまでポロポロと零れていた涙が止まる。 引っ付いていた体が少し離れ、朔夜が私の顔を覗いてくる。 『お前さ、人が告白し返してんのに稀に見るアホ面は止めてくれる?(笑)』 『だって、好きって、言うから…』 『はあ?言っちゃ悪いのかよ?』 『そ、そうじゃなくて…朔夜、私のこと好きなの?』 『そうだけど?』 『嘘―』 まだ信じられなくて、自分の頬をめいっぱい抓る。 ――痛い。 凄い、 痛い。
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