第2話

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第2話

今日は私の誕生日だ。 そして私はこの国の王女だ。 それ故、家で誕生日パーティなるものが開かれていた。 周辺に住む貴族やら、色々を誘ったので結構な大人数がこのパーティに集まった。 だか、今日は私の十六歳の誕生日であるため、ただ純粋に誕生日を祝いに来たものは少ない。 王家と繋がりを持とうとご機嫌伺いに来るか、あるいは成人したのをいいことに、私――否、王女との婚約をしておくためにパーティを訪れたものが多いだろう。 しかも、後者の方が多いように感じる。 「……はぁ」 私らしからぬため息をつくと、常に後ろをついてきていたククリが声をかける。 「どうしました?せっかくの誕生日にため息なんて」 「いや、誕生日とかパーティとか、ましてや婚約なんて面倒臭いなぁってね」 是非わたくしの息子と……などと詰め寄ってくる老いた貴族、いいや俺と婚約を……と人を押しのけてまで来る若い貴族…他にも多くの人から婚約しないかと誘われた。 ハッキリ言って全員迷惑だ。 「……で、お嬢は誰かと婚約しようって考えてるんですか……?」 そう尋ねてきたククリの表情は、わずかに暗かった。     
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