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Side. A
その夜の私は、いつものようにただ一人で時間を過ごしていた。いつもと変わらない平凡な夜だった。ただ昨日までとひとつ違ったのは雪が降っていたこと。雪があまり降らない所なのに。そのおかげか、回りはいつもより白く見えていつもと同じ場所なのに違うところにいる気がした。だからかな、いつもの私ならしない事をしてしまった。
か弱い子猫の鳴き声。まるで助けて、と泣いてるみたいだった。あまり猫は好きじゃないから普段なら無視するけどその日は違った。鳴き声が聞こえて来る方向に行くと小さくてちょっと汚い猫が地面の上で震えていた。きっとこのままだと凍死するだろう。私は冷たい子猫を拾い、家まで連れて来た。もう一度言うが私は猫が好きじゃない。きっと珍しく降ってる雪のせい。
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