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他愛無い日々 34
時々、すべてが完璧過ぎて急に怖くなる時があった。
明るい散歩道を歩いてるのに、すぐ目の前でこっち向いて笑ってるお前が
ちょっと目を離した隙に消えちまったらどうしようって
そんな風に不安になる時があったんだ。
その不安を埋める術を知らなくて
いつの間にかこんなことに巻き込まれて。
だけど最初で最後のおまえの家族の問題に
参加させてもらってるんだと思ったら、
俺にできることはなんだってしてやろうって思ってるから
気にするな!
お前がいるから俺は
ここに家を建て家族を作ろうと本気で頑張って来れた。
お前が笑ってくれるから
先行き暗いニュースや辛いことが起きても
もう一度笑ってやろうって思えた。
笑う門には福が来るっていうのを
お前と二人で証明してやろうって
そんな気持ちで日々を
他愛無い日々を
一日いちにちを
大事に抱きしめるみたいに
そうやって俺とお前は
生きてきたんだと思ってるよ。
ありがとう、夏鈴。
そばにいてくれるだけでこんなにも幸せな時を過ごせることが
どれほど貴重なことか俺に教えてくれた。
がっちりと俺のハートを掴んでくれていたから
俺は迷いながらも最後にはお前に帰れた。
今度は俺が、お前を呼び戻す番だ。
いつかもう一度その目が俺を見つめる時を信じて
絶対に諦めないと誓うよ。
だからお前も諦めるな。
諦めさえしなければ
必ずまた
目と目を見つめて
頬を寄せ合って
互いの名を呼んで
キスをして
いくつもの夜と朝日を一緒に見ような。
絶対に最後の一秒まで俺は諦めない。
俺たちの幸福を明け渡したりしない。
誓いを破らない。
それがお前の望みなら
俺は従うよ。
今までもこれからもずっと
お前は一度も間違わずに
幸せを選び抜くだろう。
信じてる。
お前ならできる。
がんばろう。
お前を一人にさせない。
どんな時も俺たちは一心同体だ。
だから、安心して
自分の信じた道の先に進め。
そこで必ず俺も待ってる。
そしてまたきっと、お前に永遠の愛を捧げると約束するよ。
晴馬
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