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スノウボール
いろいろとラッキーな偶然が重なったおかげで、俺はその探査航行で既に二つ、モノになりそうな惑星を見つけていた。ハビタブルな宙域にあって良い具合に支配種もいない、フォーミングの手間がかからなそうな物件を二つも、だ。今期のノルマはこれでもう達成したも同然、せっかくだから長めの休暇をとって久しぶりに派手に遊ぶかなんて、浮かれ気分になるのも当然だろう。
その通信が入ったのは、俺がちょうど狭っ苦しいコックピットで鼻歌まじりに尻尾をパタつかせながら計器の調整をしている時だった。一時間後に通過予定の進路からほんの三十光分ばかり逸れた宙域にある発信元を確認し、訝しみつつ通話に応じる。
『ようご同業、調子はどうだ。いい星は見つかったかい?』
開口一番、改造可能惑星探査員同士の気楽な軽口を叩いてきたのは、俺と同じく単独フリーランスでこの仕事をやっている☆□●※◎だった。
「まあな、そっちこそどうした、ずいぶん近い所にいるじゃないか」
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