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潜入!
「ほう、我が居城に社会見学とな?」
「はい、学級新聞で町長選挙を取り上げることになったんです!」
ダイダラ塚古墳に寄り添う形で建てられた、仮設事務所の入り口に、先の立体映像そのままの自称[邪悪帝王]が、4人の高校生を出迎えていた。
その4人とは、勿論〈超科研〉の面々である。全員、格好は真面目に制服である学ラン、セーラー服を着用しているのだが、理亜、犬神は兎も角、リトルグレイである飯場、ロボットそのままであるHALLはもはや違和感しかない。しかも社会見学と言いながら、ほぼ夕方、その上、犬神はメタルケース、飯場に至ってはガンキャリーケースをはじめ、大型のリュックまで背負っているのだ。
「(何で、そんな大荷物なのよ!?)」
「(ベルトが無ければ変身できないからだ!)」
「(コマンダーと違って、俺の武器は呼べば来るワケじゃねぇんだよ!)」
理亜の文句も、この二人には何処吹く風である。
それでも、ゴッドバルファは気にもしていないようだ。
「殊勝な心がけだ……
この街に災厄が訪れるのはもうじきである。それまで、好きなだけ見て回るが良いぞ……」
そう言って、邪悪帝王は4人を事務所の中へと案内する。
そして、〈超科研〉の面々が目の当たりにした、恐るべき[悪の居城]のその内部は……
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