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※※※
雪は降りつづいていた。小さな雪だるまたちが路肩に座りだし、あたりは銀色に染まりつつある。
けれども、駅前には人だかりができていた。その構成は、ほとんどが男女の組みあわせだった。みな肩を寄せあい、ある一点を見つめている。
その視線の先には、ネオンに彩られた高さ二十メートル近くのクリスマスツリーがあった。淡い光が白雪にマッチし、美しさを際立たせる。
この光景は恋人たちのムードを高めるのに、一役買っていた。おまけに、この寒さが密着度を上げてくれる。それを知ってか知らずか恋人たちは、まるでなにかに引き寄せられるように駅前に集まっていた。
やがて「きれい」「きみもね」と言葉を交わしたり、人目もはばからず唇を重ねたり、と無法地帯になりかけたときだった。
ちゃーん♪ ぱらぱ~♪ ぱっぱらぱらぱぱぱらぱぱぱらー♪ ぱららー♪ だだーん♪ ちゃちゃらーちゃちゃちゃーん♪ たらたーん♪ たたらーん♪
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