春の雪

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 立ち寄ったのは駅の手前の小さな公園。  ベンチの上には、綺麗な純白の雪がそのまま残っていた。 「うひゃ! つめてぇ!」 「当たり前! 雪だもん!」 「――だよなぁ」  私たちは子どものように夢中になってその雪を丸めた。  彼が笑って私も笑う。  彼が笑う度に、私の心は弾む。    夢のように楽しい時間。  このまま時が止まってしまえばいいのに――    そう思わずにはいられなかった。
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