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そして、
その男性は、
自分(携帯アプリ)には目もくれず倒れている瑞穂の元に駆け寄った。
「……朧くん?」
「……瑞穂! しっかりしろ!」
「……今日までありがとう。
そして、
ごめんね」
「なに言ってんだよ」
携帯電話で救急車を呼ぶ間も、
必死に瑞穂に応急処置を続ける。
けれど、
そんな朧の行動とは裏腹に、
瑞穂の体は、
ドンドン冷たくなっていく。
「瑞穂死ぬな!」
そして、
救急隊が到着した頃には……
「残念ですか……」
「みみみみみみい瑞穂!」
瑞穂の体は、
完全に冷たくなっていた。
☆ ☆ ☆
守ってあげられなかった。
俺は、
この世で一番大切な人を自分の目の前で奪われた。
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