3人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
後ろに下がったはずなのに、
いつの間にか彼が自分の目の前に。
そして、
背中になにか嫌な感覚が……
「……君、
よく見ると可愛いね?」
「離して」
「君、
声も可愛いね?」
明らかにさっきまでと別人。
早く逃げないと。
だけど、
背中から抱きしめられて逃げようにも逃げれない。
この間も、
彼の顔が私にどんどん迫ってくる。
「誰か! 誰か!」
「助けを求めても無駄だよ。
だって、
ここは、
公園の一番奥。
こんな所に好き好んでくる奴なんて居ないよ。
君も馬鹿だね。
僕をこんな所に連れてくるんだから」
彼の言う通り、
周りには誰も居ない。
最初のコメントを投稿しよう!