AIの願望

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XXXX年__この星は、AI___通称「自律型含神経アンドロイド」で溢れ返った。このAIは、人間そっくりに精工されていて、生身の人間との区別は極めて困難だった。 AIの殆どが、本来人間の仕事である、家事、就職、政治を受け持つことになる。 そのせいか、人間の能力が極力低下した。 『 アリシア。起きる時間だよ 』 久しぶりに聞いたエリの温かく、何処か無機質な声が頭上から降り注いだ。名前が中性的ではあるものの、れきっとした男「型」だ。吸い込まれそうになる程、深く透き通った藍色の瞳は作られた物。 だから、その瞳が感情を示すことなんて__あり得ない。 けれど。どうしても。 エリのその声や顔に、好意を、期待を覚えてしまう。 それはきっと。 エリが私を認めてくれたからだ。
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