水平器

4/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
 そう言って彼女にお汁粉を渡した。彼女は不思議そうに俺に言った。 「……ありがとう」 「俺、お前の本命であってる?」 「あってるよ。だから早く独り立ちして迎えに来てね」  少し間があり、 「うん」  俺はそう言うとポケットのなかの水平器を握り締めた。やっぱり俺の選んだ女ってスゲーいい女じゃんか。だから俺はこう言ったんだ。 「お前のこと、好きだよ」
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!