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言うと、天井を見た姿勢のまま、手とメガネの隙間から俺を見た、メガネ通さない、可愛い瞳が俺を見る。
「俺、笑いませんよ。近藤さん、綺麗だと思います。」
「嘘!」
「嘘じゃないですよ、ほら、手、どかして。」
手首を掴むと、頭ごとブンブン振って拒否される。
「嫌です!」
「じゃあメガネごと取っちゃえ。」
「や……!」
メガネのつるを持って顔から外すと、手もついてきた、あーやっぱ超美人じゃん、メガネが勿体ないちゃあ勿体ないけど、別にどれも近藤さんだし。
「鷹栖さん!!!」
怒る顔も、かわいー……。
「もう、ルームメイトは解消……!」
その顔を腕で隠しながら言う。
「嫌です。」
今度は俺が否定する番。
「えっ!?」
「今日から俺の任務は変わりました、近藤さんを外出できるように調教します」
「ちょ、調教!?」
「あ、ごめんなさい、なんか違うな……教育? しつけ?」
「大して変わりません! 私はそんな事希望していません! ちょっとしたお買い物とか、ロビーに届いた手紙や荷物を持ってきてもらいたくて……!」
「うん、やります。そうだな、まずはその辺から自分でできるように練習しましょうか。」
「嫌だから、あなたに頼んで……!」
「はいはい、いいから、いいから。とりあえずご飯食べましょうよ。」
俺は歩き出しながら言った、彼女は俺の腕に縋り付く。
「メ、メガネ……! 返してください……!」
「室内も歩けないほど酷いんだ?」
「そ、そんなことはないですけど……!」
さっきはメガネ無しで部屋に戻ろうとしてたもんな。
「まあ、しょうがないですねぇ。」
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