【不気味な同居人】

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それを持ってエレベーターで6階へ。三番目のドアにキーを指して回す、ダブルロックだ、上下とも開けて、と、おっと、DMを落としてしまった、拾い上げてドアを開けると──。 目の前に裸の女がいた。一糸纏わぬ姿で、玄関左手にあるドアを後ろ手に閉めたところだった、そこはバスルームだ、裸である事に違和感のないところだが。 いや、待て。 裸で出てくるのはおかしいだろ?つか、この人がこの家の主? 小柄だが20代後半と思しき美女だ。しかもナイスバディ、ごめん、男のサガだ、視線は上から下まで見て、膝からまた上に戻った。 胸まで戻った時、 「きゃあああ!」 いつもとは違う可愛らしい声で叫び、その場に体を抱えて座り込んだ。 その声にはっとする。 「ご、ごめん!!!」 散々見てしまった、ごめんっ! 慌てて目を手で覆った。 「た、鷹栖さん!?」 「はい、そうです!」 「な、なんで今日はこんなに早く……!」 「済みません! 仕事の関係で……近藤さんはなんで、は、は、は、裸で……ら、裸族なんですか!?」 だから、姿を見せられなかったとか!? 「ち、違います……っ、ごめんなさい! 下着を忘れて、取りに行こうと……!」 指の間から、その姿を盗み見た。 床に伏せの状態でいる小さな背中が丸くなって震えていた、太腿に押し潰されたハミ乳が俺を煽る。細い手からは想像つかないほど、肉感的な体──くびれた腰とそれより下の白くて丸い尻が色っぽくて……。 俺は鞄など荷物を投げ出し、慌ててジャケットを脱いでその背中を隠した。 「た、鷹栖さん……っ。」 「いつもと違うことして済みませんでしたっ、俺、部屋に居ますから!」     
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