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第3話〔帝王と呼ばれたい男〕
「むかし、むかし、あるところに、二人の可愛いおんなの子がいたそうじゃ。」
「アハハ、なにそれ?上手い上手い。」
憂樹が手を叩いて喜んだ。
風見は呆れたように、
「はい、はい、お前と緑先輩のお母さんな。」
草村は何事もなかったように話を続けた。
「そして、その二人のおんなの子の友達に、自分の事を「帝王」と呼ぶ男の子がおりました。」
「子供のくせに「帝王」だと?一体どんなワルガキなんだ。」
風見はビックリしたように言った。
「その男の子の名前は「大川哲也」(仮名)小学3年生」
「仮名かよ!」
憂樹が、さ○~ずの 三村バリにツッコンだ。
それを見た草村は、ナイスツッコミとばかりに、親指を立て、憂樹にウインクをした。
それに気付いた憂樹も、「ウンウン」と首を振った。
そして、草村は何事もなかったように話を続けた。
「最近の小学校は英語の授業は当たり前になりつつあるが、当時私の親が小学生の時は英語の授業は全く無かったらしい。
中学生から英語の授業が始まるから、高学年の小学生は塾に行っていた人も何人か居たらしいがな。
だから、低学年で英語を喋れたら、クラスでヒーローになれるだろうな。
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