第3話〔帝王と呼ばれたい男〕

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だから、テツヤ オオカワで「てーおー」、家守は「ヤモリ スミカ」だから「すーやー」で、森林は「モリバヤシ コズエ」だから「こーもー」がお前らのイニシャルなんだ。」 大川君は、どや顔でイニシャルの話をした。そして、その話は瞬く間にクラス中に広まった。 「??????ちょっ、ちょっといいか?草村。 」 草村の話を止めたのは風見だった。と同時に話を聞いていた全員が顔を見あわせた。 「なんだ風見、これからが話のオチなのに。」 「いやいやいや、その話のオチはここにいる全員がわかってると思うぞ。その大川君は、もしかしてバカなのか?お姉さんにウソを教えられたんじゃないか?」 「そんなことはないぞ風見、大川君は真面目で素直な子だったらしいぞ。 大川君のお姉さんも真面目だったらしいからな。 ただ、偶然のイタズラというか、岡山県ならではの偶然というか、いろんな要素が重なって、大川君の悲劇は起きたんだ。」 「大川君の悲劇?」 「いろんな要素?」 憂樹と清美が、首を傾げながら草村に尋ねた。 「大川君のお姉さんは、ちゃんとした発音を教えたんだ。「T(ティー)、O(オー)」ってな。 「それがなんで「てーおー」になっちゃったの?」 今まで静かに話を聞いていた、香が口を開いた。     
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