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「へ~、そうなんだ。と、いうことは、大川君的イニシャルでいうと、あたしは「ゆうき・かみなり」だから、「ゆーかー」で、友生は「ともき・かみじ」だから、「とーかー」そんでもって風見君は「しょう・かざみ」で「しーかー」、水川さんが「きよみ・みずかわ」で「きーみー」、香ちゃんが「かおり・はなさき」で「かーはー」、氷河君が「とおる・ひょうが」で「とーひー」、最後に草村さんが「いくえ・くさむら」で「いーくー」っと。」
憂樹はノートに全員のイニシャル?を書き出した。
「ちょ、ちょっと、なにメモしてるのよ!」
清美がノートを奪い取ろうとしたが、憂樹はすぐにノートを抱き抱え後ろを向いた。
「だって~、面白いんだもん。これって、あたし達だけの暗号にしない?
もし、誰にも知られずにみんなを探すときに便利でしょ。「きーみー!どこ~?」って。」
「やめてよ、恥ずかしい。ていうか、なんで私が迷子になってるのよ!」
「まあ、まあ、お前ら落ち着けって。」
風見が憂樹と清美の間に割って入った。
「ところで草村、この大川君が、これから作る「ご当地ヒーロー」のモデルだったんだよな?
ど~も、ヒーローっぽくない気がするんだが。」
「わかってないな、風見は。この大川君的イニシャルの話があったからこそ、ご当地ヒーロー「超蓮人TTT」の話が出来たんだ。大川君が強かろうが弱かろう、頭が良かろうが、バカだろうが、関係ないんだ。」
そう言い切った草村に憂樹が反論した。
「違うよ、大川君は学校中のヒーローになったんだよ。大川君的イニシャルのおかげで。もう大川君は、あたしのヒーローでもあるんだから。」
「なに言ってんだか…」
清美がタメ息まじりに呟いた。
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