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「…ん?」
専門学校に通うために借りた、
結構年季の入った二階建ての四畳半のアパートの一室。
部屋に寝そべりうつらうつらしていた僕の頬に…
ポタッと落ちた一滴の水。
「?」
…この部屋、一階だから…雨漏りしないよな…?
そう思い、見上げた天井。
「…」
いつの間にか染みが出来てた。
「ポタッ、ポタッ、ポタッ…」
染みから落ちる水。
「…だんだん増えている…。」
とりあえず、アパートの管理人さんの部屋に状況を説明し、
一緒に部屋へ戻ると…
「ザバザバザバザバ~ッ。」
天井全体から凄まじい水が落ちていた…。
「なっ!?」
「えっ!?」
二人ともすぐには状況が理解出来なかったが…
「まさか!?」
管理人さんが駆け出す。
僕も後を追う。
「ドン!ドン!ドン!ドン!」
僕の部屋の真上の部屋。
管理人さんがドアを数回叩き続けた時…
「…うわっ!」
部屋の中から思い切り驚いた声が響いてきた…。
…数分後…
夜勤から帰ってきた真上の部屋の人が
風呂に水を入れながらうたた寝してしまい、
そのまま風呂から溢れ続けていた水が
僕の部屋に降り注いでこうなった事が判明…。
管理人さんの真上の部屋が空いていたので、
とりあえずそこに真上の部屋の人と二人で
部屋が直るまで1週間寝泊まりする事に。
運良く(?)僕の部屋以外には被害もなく、
僕の部屋の家具一式は家主さんと管理人さんにお金を借りた上の部屋の人が買ってくれたので全て新品に。
(後日聞いたらかなりの額借りたとのこと。)
…しかし…
一応「一つ屋根の下。」に居て
一時期「同じ部屋に寝泊まりしてた。」…。
これも「同居」といえなくもないよなぁ…。
~了~
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