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 結局、ネットで調べた最寄りの公務員予備校に問い合わせると手続は簡単で、すぐに通えることなった。  その分バイトは減らさなければならなかったが、これは将来のための投資で致し方ないので、風間にお願いしてシフトを調整してもらった。カフェのバイトは週末だけだったのでそこまで差し支えないが、それでも勉強の時間を作ろうとしたら少なめにしておいたほうがいいだろうと、入り時間を短くしてもらうことにした。  教材も揃え、自主勉強を始めたけれど、意外にも難しくない。正直簡単だと思った。  これはおそらく司法、行政書士の問題集を先に見たせいだろう。あちらは専門性が高くとっつきにくかったが、公務員試験の一般教養なんてそれよりはずっと難易度が低く思えた。過去問題もすらすら解けた。  ああだからみんなが夏芽なら受かるだろうと言ったのか。てっきりお世辞かと思っていた。ある程度の偏差値があればこれくらいは突破できるだろうと言いたかったのかもしれない。  あまりに周囲がハイレベルなので自信を失っていたが、高校時代まで夏芽はそこそこ成績が良かった。実際地道に勉強していたせいもあるが、学年でも上位だった。大学受験でも受けたところはほぼ受かっていたのだった。
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