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「そんなに緊張するな、嫁達の話を聞いていたんだろ?」
「盗み聞きするつもりは・・・」
「気にするな。で、お前の処遇だが、今まで通りメイドだ。」
「はい」
「たまに夜枷に呼ぶかもしれないから、覚悟だけしておいてくれ」
と言う形に落ち着いた。
月に一回くらいは呼んでやっても良いかもしれない。
翌日から、彼女の身だしなみに磨きがかかった。
それに対抗してなのか、他のメイド達の身だしなみも以前より良くなった。
立ち居振る舞いもピシッとしていて、何と言うか、普通に淑女だった。
「最近随分とピシッとしているじゃないか」
「下着を付けておりませんので、中が見えないように行動すると、このように」
は?
「服装もピシッとしていないと、中を覗かれてしまうかも知れませんので」
「待て、穿いてないのか?」
「はい」
「他のメイド達もか?」
「はい、いつでも陛下のご寵愛を賜れる様にとの配慮です」
そこまで節操なしに見えるのだろうか?これでは、また嫁達に白い目で見られてしまう・・・。
こいつが真面目になったんじゃない、メイド達が変態になった。
「俺はな、パンツを脱がすのも好きなんだ」
「!?」
「だから下着は身に付けろ」
何でこんな変態みたいな指示を出さなきゃならんのか・・・。
メイド長は何をしているんだ?
「畏まりました、以後そのように」
「だが、キビキビとした動きや淑やかな仕草は見ていて気持ちが良いから、穿いていない積りで仕事をしてくれ」
「はっ」
翌朝、彼女は足をガクガクさせながら仕事をしていた。
腰は曲がり、モップを杖の様にして歩くその姿はまるで老婆だった。
同僚が心配そうに声をかけるが、幸せそうに大丈夫だと言われたらしい。
「相手が動けなくなるまでやるんじゃないわよ」
「お前らと同じ程度にしかしてないっての」
「慣れて無い子にそんな事したら動けなくなるに決まっているでしょ!?」
執務室で俺は正座させられていた。
目の前にはエルマが椅子に座って足を組んでいて、短めのスカートから黒い下着がちら見えしている。
「ティアが翌朝どうなったか、覚えてない訳じゃないでしょ?」
「あー、うむ・・・」
説教は聞こえているが目の前の黒い三角から視線を外せない。
「はぁ・・・」
溜息を吐かれてしまった。
「シエルには後で謝って置きなさいよ?」
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