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馬車を帰らせ快適な車の旅をする事にした。
今回は5人しかいないので、キャンピングトレーラーさんは俺の収納魔法でしまって有る。
振動を直に伝えて来る馬車とは違い、多少がたがたする物の、やはり車は凄い。
「快適ねぇ!」
「乗り心地も良いですし、後ろも広くて中で寝られそうですよ!」
「それにぃ、凄く早いわぁ」
大人気な自動車様だった。
馬車で3日かかる道のりを1日で走破し、二日間は人族の町の観光に費やした。
フードを被っていればエルフだとは分からないし、俺に至っては普通に人族である。
「兄ちゃん、そんな美人を4人も連れて、羨ましいぜ」
「おっちゃんも見る目が有るじゃないか!家の嫁は皆美人でな、夜の方も大変なんだよ」
「お、おう・・・」
若干引き気味に堪える男に自慢げな笑みを向ける。
嫁達は顔を赤くして俯いてしまった。
「奇麗なだけじゃなくて可愛い所もあってな、もう10年も連れ添っているんだけどいまだに初心な所が有ったりして、もう首ったけなんだぜ!」
「お、おうそうか・・・邪魔して悪かったな」
男はげっそりした顔で去って行った。
宿に戻って夕食をとって、俺は再び町に繰り出す。
嫁達はお留守番、昼間にはしゃぎ疲れてもう眠いらしい。
「お兄さん、ちょっとこれやって行きません?」
俺を呼び止めたのは、カードを持った兄ちゃんだった。
「あー、賭け事はやらない様にしているんだ、賭場が潰れるから」
「凄い自信ですね、でもうちのディーラーは強いですよ?」
「そうかい?そこまで言うならやっても良いけど、後で後悔しないでよ?」
「大丈夫ですよ!」
そう言ってカジノに入った俺は、ポケットに入っていた金貨1枚で1万ジース分だけコインを買って卓に付いた。
「この方が凄い自信でして、ちょっと相手してあげて下さい」
「解りました。お客様、よろしくお願いします」
ゲーム内容はポーカーである。
完全なイカサマでもない限り絶対に負ける事はあり得なかった。
五枚のカードが手元に配られる。
「全額ベッドで」
1万ジース全部ベッドした。
「先に言っておくけど、降りた方が身のためだぞ?」
しかしディーラーは首を横に振って倍ベッドして来た。
「コインはこれしか持って無いんだけど、持ち金全部ベッド100万ジース、どこまでベッドして良いんだ?服はOKか?」
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