異世界でゆっくりと暮らしたい

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家のドアを開けたら真っ白な空間に飛ばされた。 言っている意味が解らない?大丈夫、それが正常な反応だ。 言った本人すら何言っているか解らない。 後ろにあったはずの開けたドアは消え去り、完全に閉じ込められた。 「えーと、水瀬 隆哉(みなせ たかや)君で良いのかな?」 目の前に知らない男の人が現れた。見た感じ俺と同じくらいの年齢だろう。 「突然だけど君には異世界に行って貰う事になったんだけど、大丈夫かい?駄目でも行って貰わないと困るんだけどさ」 「いや、大丈夫な訳ないですよね?明日も学校あるし、家族にも何も言って来てないんですけど?」 「ああ、その辺は心配いらないよ、君がここに来た時点であの世界から君の存在は消えているからね。水瀬 隆哉と言う人間はあの世界に生まれてない事になっている」 ばっちりなサポートだろ?とその人は言った。 ふざけるなと声を大にして叫びたかったが、グッと堪えた。異世界転生ものの小説や、マンガを読んでいたから、異世界と言う物に興味があったし、正直あの世界に執着する理由は家族や友人の存在以外にはなかった。 「ごめんな?どうも世界神以上の神様になったら1年以内に1人、人間を異世界に送らなきゃならないらしいんだ。研修の修了試験ってやつらしい」 「神様ぁ?」 「そう、俺も昔異世界に転生させられた事があるから、その気持ちは良く解る。ハッキリ言ってこいつ頭おかしいんじゃねぇの?とか中二病もここまで進行したらおしまいだよなとか思うよな?俺もそうだったから良く解る」 その神様?は、うんうんと頷いた後、俺を観察し始めた。 「おお、何か魔力適正値が凄い事になっているな、将来化けるかも」 「あの、こう言う異世界に行く時って何か特典くれるんですか?」 「そうだね、君の魂の容量なら3つくらいまでかな」 チートを3個も貰えるのか、勝確だな。 「それは選べるんですか?」 「選びたいのか?ちょっと目録持って来るから待っていてくれ」 男の人はそう言うと後ろの空間を開いて出て行った。 彼が出て行った空間を見ると、ドアノブが付いていた。 「神様って意外と俗っぽいんだな・・・」 「アルトさーん・・・って何て恰好で出て来てるんですか!?早く着替えて、ってここで脱がないで!お客さん来てるんだから!え?あ!ちょ!?らめ~~!!」
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