おーさまになってエルフを導こう

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王宮に呼ばれ、姫様と謁見した。 「溜息どころではない、思わず『まだ終わらんのか?』と訊ねてしまった」 開口一番、姫様は溜息と共にそう告げた。 それは痛いな、男として言われたくない台詞だ。 「全てはお前の所為だ!」 「光栄です?」 エルマが後ろからどついてきたが、ダメージは無い。 「お前達の家は城門前のメインストリートの城に一番近い家だ」 超一等地、どこの貴族を追い出したんだ?この姫様は・・・。 一等地の屋敷に案内して貰ったが、木だった。 確かに大きい、多分三階建て位大きい。 中も広い、部屋も沢山ある。 風呂も付いているし、離れになるけどトイレもある。 だがしかし、これは木だ。 まぁ、王宮も半分木だったし、王宮から見える景色はほぼほぼ森だったから、見当はついていたけどさ。 せめて王宮みたいに少しでも良いから、人工的な建物で有って欲しかった。 「ここが今日からお前達の家だ」 「実家に帰らせて貰ってもよかですか?」 「気に入らなかったか?」 「こういう家も嫌いじゃないんですけどね・・・」 まず、防音性、気密性、断熱性が低い。 木のぬくもりは温かいが、冬は寒いだろう。 里の家はコンクリート製で、気密性が高く、対火性能に優れ、屋内での調理も安心して行えた。 「冬でも外でバーベキューか・・・」 「寒いわねそれ」 あれだな、家の一角をコンクリート打ちにして、調理場を作ろう。 それから、家のそばの地下水脈を掘り当てて、水道も付けよう・・・。 トイレも、離れと家の間に廊下を作って、繋げてしまおう。 「リフォームしてやらぁ!」 と言う訳で屋敷をリフォームした。 結局内装のリフォームは止めて、本来の家の周りに基礎を打って、木造一階建ての家を作った。 内壁には漆喰を塗ってモダンな感じを演出、日本の現代風の家が出来上がった。 ソーラーパネルと蓄電池を設置して、電気も使えるようになった。 これで念願のパソコンとエアコンが使える。 あまりの快適さに、姫様が城を捨てて居付いて、妊娠した。 人生詰んだと思っていたが、世継ぎが出来た事を喜ばれ、褒められはしたが、怒られたり殺されたりする事は無かった。 今まで嫁にしかそう言った事をして来なかったから気が付かなかったが、避妊と言う概念が無いらしい。 姫様はエアコンが痛くお気に入りの様だ。 「快適だな」 「そっすね」
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