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まずは、町までにどんな危険があるのかを知っておきたい。情報は命だ。
「今日の目標は街道を通って町に行く事だ」
エルシリアの飛行速度がどれくらいなのかは知らないが、走るよりちょっと早めに飛べば、恐らく今日の午後には町に辿り着けることだろう。
「町までの間にある危険を教えてくれ」
「人にものを頼むなら、それなりの態度ってものがあるんじゃないかしら?」
「別に良いや、解ってる範囲で安全に行くから。とにかく低空を低速で飛ぶ事にする」
「高い所を飛んで行けば地上の危険なんて関係ないわよ」
そうか、高い所は安全なのか。
「地面に落下して潰れたトマトになるのは嫌だから、低い所を飛ぶ」
「高い所を飛ぶから、気持ちいいのよ?」
「落ちて死んだら元も子もないだろ?自分がどうして俺に助けられたのか覚えてないのか?」
「う・・・」
「飛行速度も控えめに行こう、速度を抑えれば魔力も節約できて長距離を飛ぶ事が出来るだろうし」
「風を切って飛ぶから、きも「お前、そんなに魔力無いだろうが!」」
MP80で良くそんな自信満々に、高高度高速飛行ができるものだ。
スマホを取り出して所有者情報の画面を開く。
ちなみに俺のステータスはこうだ
タカヤ・ミナセ:人間Lv19 無職Lv1
LP:900
MP:2084(+300)
A:75
D:63(+5)
S:70
MA:79
MD:68
LU:9999(×2)
パッシブスキル:超幸運Lv2、魔法適正Lv10、健康、成長速度Lv10
さすがチート、運がカンストしていらっしゃる。
元々俺は運が良い方ではあったのだが。
おみくじは引けば大吉、というか狙った通りの物を引けたし、横断歩道は全部青信号、クラスの席替えでは常に好きな子が隣の席にいたし、福引では3等以下は貰った事が無い。
「反則臭いステータスね・・・」
「一部だけな」
後ろから覗きこんで来たエルシリアがムスッとした顔で言う。
超幸運のステータス補正値は運2倍、レベルが上がると倍になる数も増えるのだろう。
「何よこの魔力、ベテラン冒険者の魔法使いでも1000超えていれば引っ張りだこよ?」
「あーうん、まぁ、魔力については神様にお墨付き貰ってるからな」
健康のスキルはHPの自動回復らしいが、いまだにダメージを貰っていないのでどの程度の回復が行われるか解らない。
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