11人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうだよ、だからこうやって縛られているんだよ」
「ふーん」
「解いちゃ駄目なの?ずっと縛られてるの、可哀想だよ」
「んー、明日の夕方まではダメかな、明日の夕方には解いて自由にしてあげるけどね」
「あ!また漏らした!」
その声に女の方に視線を向けると、地面にぼたぼたと茶色い物がまき散らされた。
「さて、王様はお世話しなきゃならないから、お前らは公園とか秘密基地で遊んできな」
『はーい』
子供達は皆でどこかに走って行ってしまった。
「さて、お漏らしばかりの悪い子には、ちょっとお仕置きが必要かな」
「んー!!」
午後、暗殺者はぐったりしていた。
頬を紅潮させ、息も荒く、時々体をビクンビクンと痙攣させた。
「何やってんのよ」
「お仕置き」
「完全に墜ちてるじゃないの・・・」
「知らんよぉ、あいつがドMだっただけだよぉ」
行ったのはスパンキング、所謂お尻ペンペンである。
彼女はその恥辱と痛みに王宮の門の前で新たな門を開いてしまったらしい。
エルマも多少その気があるが、あそこまで酷くない。
「どうすんのよ、あれ」
「どうしようね?」
数時間後、平静を取り戻した彼女はクッ殺せ!と憎々しげに俺に視線を向けていた。
翌日、晒し者最終日。
彼女は子供達の視線と、投げかけられる石にはぁはぁし、大人達の罵倒を聞いて悶絶し、やがて誰もが呆れていなくなり、完全に放置されてもその状況に興奮を示し、お漏らしをするたびに絶頂していた。もはや磔が御褒美になっていた。
「それじゃ、元気に暮らせよ」
彼女を開放して国外に追放、彼女は捨てられた子犬の様な目を向けてどこかへと去って行ったかと思いきや、翌日の朝には家の使用人に混じって仕事をしていた。
「人事ぃ!!」
人事部長を叱責したが、雇ってしまった者は仕方がないので、ため息交じりに雇用した。
何でも凄い熱意だったのだそうだ。
熱意に負けて雇用するとか何考をえているんだよ・・・。俺そいつに暗殺されそうになったんだけど?
「ご主人様、湯浴みのご用意が整いました」
仕事の態度は実にすばらしい物だった。
「嫁と子供から先に入浴させてやって、俺は後で良いから」
「畏まりました」
「後ちゃんと服を着ろ、何だそれ」
彼女が身につけているのはエプロンとプリムだけである。
人族の男としては眼福であるのだが。
最初のコメントを投稿しよう!