終わりの始まり

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「 あっ!ちゃんと、殺ったんだ~偉い偉い! 」 __来た。 私が最も恐れる「コイツ」が。 楽しそうな声とは裏腹に、瞳には冷酷な色が混ざっている。___風が吹き始めて、草花がガサッと音を立てた。 なにが、此処までコイツを狂わせてしまったのだろう。 今となっては、考える余地も無いのだけれど。 「 榛ちゃん。どうかした?泣きそうだよ 」 コイツはそう言いながら、驚くほど優しい表情をして、私の方へ歩いて来る。 嫌だ。来ないで___ もしもコイツが私に触れたなら、私はどうにでもなってしまうのだから。そう考えると、背筋が凍るように冷たくなって、冷や汗が流れた。 恐ろしくて堪らない。 「 __ぁっぃ、いや……こ、来ないでっ___ 」 コイツは、私の声を聞いて愉快そうに頬を歪ませる。 焦点の合っていない瞳が、笑顔が、私に向かって____ 「 これからも。ずぅっとずぅっと。トモダチだよ? 」
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