告白

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「ダンス……始まったみたいですね」 「そうだな。ここで踊ろうか、二人っきりで……」  柊子はニコリと微笑む。 「はい。柚兄様……いいえ、柚希さん。私、あなたを愛しています」 「うん。……僕もだよ。君が、好きだ」  そして、二人は、星々の輝きが水面に煌めく池の前で向かい合い、静かにダンスを踊り出したのである。  初めて知った。  愛する人を想う気持ちはこんなにも温かいのだと。  きっと、恋は不良のすることだなんて古い考えはいつか無くなる。  そうしたら、クリスマスの夜は私たちみたいな恋する男女が、サンタクロースがかけてくれた魔法で、甘く愛し合える奇跡の夜になるだろう。  どうか私たちがこの夜に出会った奇跡が、未来にはありふれた奇跡になってくれていますように。  誰だって恋ができるそんな世の中になっていますように……。  柚希と踊る柊子は、撫子や牡丹の顔を思い浮かべながら、そっと目を閉じてそう祈るのであった。                   おしまい
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