vier

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誰かたす―――― 「え?」  動けない私の手を、誰かが触れた。  それから、私の身体を誰かが起こそうとする。 「なちひな?」  目の前には、拉致されたはずのなちひなが居た。  それも、7、8人――いや、10人以上のなちひなが。 「貴女がリョウコちゃんね。話は聞いてるよ」 「?」  突然のことに頭が追いつかない。  彼女たちの一人が、私に話し掛けてきた。 「もう大丈夫だよ。貴女もなちひなも……ね」 次の日の朝。 なちひなは何事もなかったように登校してきた。 「リョウコちゃん、ハロハロ~♪」  彼女はいつものように朗らかに挨拶をしてきた。見た目に変化はない。 「リョウコちゃん? そんな顔してどうしたの?」 「本当に何もされてないの?」
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