アクトレス・ばあば

2/19
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「どちらさま?」 掃除をしているといつものように声をかけられた。だから、私はいつものようにお辞儀をして、いつものように笑うのだ。 「使用人の奈津美(なつみ)ですよ、奥様」 それを言うと、彼女は合点したらしい。 「あぁ……そうだったわね……いつもご苦労様」 彼女はいつものように茶を啜る。私はそれを見届けて掃除を再開した。こうして、今日も一日が始まっていく。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!