ファミレス。

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ファミレス。

『4's plus』のライブの後 メンバーと一緒にファミレスに 行く事になった。 ナゼか イクも一緒に行くことになった。 姫がいない事が不思議で仕方なかった。 イクの隣りに座る晃。 圭吾さんたちは二人を冷やかしていたが イクは無口で沈んでいて 『b-moon』のイクとは別人に思えた。 圭吾さんたちメンバーと俺の他に 晃の口元を緩ませるヒトがいる事に 驚いた。 話しからすると 俺以外、みんな同じ高校のようだった。 「今夜の姫はセツな気で 超セクシーだったな?」 「マジ、ヤバいよな? ゾクゾクきたもん。すげぇ可愛いしさぁ。」 「郁弥も美人だけどミキ姫の可愛いさとセクシーさはハンパないよな? なぁイク?」 「……あぁ ミキは最高に可愛いよ。」 「やっぱり、付き合ってんの?」 圭吾さんが聞いてくれた。 誰もが聞きたくて聞けなかった事。 「……どうだろ?」 「お前、どうだろってなんだよ。 あんな堂々とイチャついてるくせに!」 「圭吾、やめよ? イク、困ってるよ。」 「コウ、お前 いいのかよ!!」 みんなが何を言っているのか わからなかった。 ただ ミキ姫の流した涙とか 苦しそうにイクを見つめる瞳とか イクにキスされて恥ずかしそうにする顔とか そんなコトが思い浮かんだ。 「あいつ、身内なんだよ。 産まれた時から一緒なんだよ。 だから 付き合うとかそんな関係じゃないんだ。 一緒にいるのが 当たり前だから……。」 イクが零したコトバの意味が よくわからなかった……。
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