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「おう。昨日からようやく出したんだよ。」
「そうだったの。」
隣で立ち尽くしている青年に椅子をポンポンと叩く。
「親父の調子が悪くてね。」
「大変だったのね。お大事に。」
「ありがとう。
ところでお兄ちゃんは、新顔だね。座りなよ。」
「こんばんは。月依さんに連れて来てもらいました。」
「そうかい。今後ともご贔屓に。」
2人は、会釈し合う。
「さてとお兄ちゃんは、なににする?」
「えーっと、味噌を下さい。」
「ふふ。」
「なに?」
彼女が笑っている意味が理解出来ない。
「やっぱり男の子ね。」
「そうですか?」
「ええ、この夜中に味噌が食べられるんだから。」
青年の注文したものに笑顔になる。
「若い子は、これくらいでいいんだよ。」
「そっか、そうよね。」
大将のフォローは、的を得ていた。
「月依ちゃんこそ、毎回同じでいいのかい?」
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