◆6◆ 年下の男の子

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    いいや、〝休まされた〟が正しい言い方だ。  弱っていた身体と心は、あっと言う間に全てを変えた。  《 《 「お姉ちゃん。」 「しつこいわねぇ。なにをしに来たの?」 「食事、摂ってるかな・・・って心配で。」 「大丈夫よ、子どもじゃないんだし。それよりも瑠々こそいいの?」 「え?」 「妊婦が寒空の下出歩いて。」 「〝運動した方がいい〟って。」 「あ、そう。ほら、下に旦那を呼んだから帰りなさい。」 「お大事に・・・」 「はい、さよなら。」  ドアを閉めゆっくりと歩く妹の足音を訊きながらため息が出る。 「月依さん、お茶が入ったよ。」 「あぁ、ありがとう。」  振り返った先の青年の姿と声に少しだけ気分が和らいだ。 「ねぇ、燵夜くん。」  コタツに入りお茶を一口飲み込む。 「もう帰って大丈夫よ。うちのセキュリティーしっかりしているし。」   
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