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「月依さんですね。俺は、大学2年の村雨燵夜です。」
「宜しくね、燵夜くん。」
「はい。」
やっと名前を知れて自分の名前も呼んでもらえて満足だった。
「(名前を教えただけでこんなに喜ぶなんて・・・)」
不思議な青年の空気に和んでしまう。
「そうだ!達也くん、お腹・・・空いていない?」
「突然ですね。」
「ふふ。お近付きの印にご飯でも食べようか。」
自分にいま最も欠けている輝きを放つ青年の傍にもう少しだけ居たいと思った。
「どこに行くんですか?」
「屋台よ!」
「え・・・」
「もしかして、初めて?」
「はい・・・。」
「よしっ!じゃあ、屋台に向けて出発~」
青年の腕を掴み粉雪舞う中引っ張って歩き出す。
「えっ、ちょっと!月依さんっ!」
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